七穂ストーリー STORY
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七穂をめぐる歴史と
人々のものがたり
NANAHO STORY 06
第6回 木村綿業の品質は自分が守る (高橋(羊毛ライン主任)) 入社40年目
第6回目は、木村綿業の工場の全てのラインを熟知しているベテラン職人、高橋務さんのストーリーをご紹介。お休みの日は、地域探索しながらのウォーキングや、図書館で本を読むことがリラックスに繋がっているそうです。
一つの作業のベテランから、複合的な作業をこなせるマルチ職人が求められる時代に。
入社したての頃は、まだ和室文化だったので、ひたすら和ふとんの和綴じと房付けをしていました。出荷量も非常に多かった最盛期は、出荷に駆り出されることも。生活様式の変化等で羊毛や羽毛ふとんのニーズが増えるとともに、カード機と呼ばれる機械のオペレーターの担当に配属となりました。さらに、ふとんの中材や形状の多様化に伴い、キルト作業やヘム付け作業も経て、現在はあらゆる作業を複合的に担っています。
あっという間に入社40年以上になり、今では一番の古株ではありますが、初めての機械を担当するときは新人の頃と同じ緊張感が走ります。使いこなせるようになるまで正直大変ですけれど、そのぶん、やりがいも大きいですし面白みもあります。職人の仕事は、日々の経験の積み重ねだと思っているので、いくつになっても、現場のみんなと一緒に切磋琢磨していきたいと思っています。
一番苦戦しているのは、機械のメンテナンスです。修理専門の職人が全国的に減っているのですが、古い機械が多いので、試行錯誤しながら自分達で修理しています。
風通しの良さが効率化と品質向上にも繋がっている
木村綿業の製品は、大量生産ではなく、多品種少量生産が主流なので、日々作るものが異なり、他社では作らないような手間のかかる製品も作っているので、効率と品質のどちらも取りこぼせないからこそ集中力を要します。
でも、昔から何でも話し合える風通しの良い雰囲気があるので、社員同士のコミュニケーションが取りやすく、職場内での情報伝達のスピードは速いですし、問題点の解消への新たなアイデアも出やすく、結果として全体的な業務の効率化にも繋がっていると思います。
エンドユーザーのことを常に考えベストを尽くす
時代の変遷とともに作るものが変わっていっても、入社当時と今と変わらず意識していることは、一つ一つの商品に対して責任を持って作ることです。エンドユーザーのことを常に考え品質を重視していくというこだわりを持ち続け、木村綿業の製品の品質を守ることが私の使命と思っています。